2018年 展 望 と 事 業 計 画
カテゴリ : 全体
投稿者: Kyogaku 掲載日: 2018-6-22
平成30年4月26日


 天台宗総合研究センター
理事長 杜多道雄 殿

                       センター長
                          齊 藤 圓 眞

 激動する現代社会にあって、センターがどのように宗門の付託に応えるべきかを目標に、基本的理念に基づき、センターに関わる企画委員・研究員は具体的方策に取り組みながら、鋭意、研究と努力を重ねております。
 ここに、前回の報告(平成29年4月24日)以後のセンターの歩みを踏まえ、平成29年度の動きと、今後の展望を記すと共に審査会の審査報告を付して報告に代えます。



機ゥ札鵐拭爾硫餤諜録
 *センターの会議記録は次のとおり(各研究班会議を除く)

  平成29年4月24日  センター総合企画会議
1.平成28年度事業報告
2.平成29年度事業計画
3.その他

平成29年5月22日  センター理事会
1.センター主幹理事の互選
2.平成28年度事業報告
3.平成28年度センター特別会計決算
4.平成28年度剰余金の処理について
5.平成28年度末センター資金積立金現在報告
6.センター関係人選報告
7.平成28年度各研究班報告
8.その他

  平成29年11月30日 センター総合企画会議
1.平成29年度中間報告
2.平成30年度事業計画
3.平成30年度予算案
4.審査会の開催について
5.その他

  平成30年1月22日  センター理事会
1.平成30年度事業計画
2.平成30年度センター特別会計予算
3.各研究班の進捗状況報告
4.その他

  平成30年2月14日  センター審査会
1.各班審査
2.その他



供コ独匹慮Φ罎畔神30年度事業計画

○第1班(主任 神達知純)

【基本方針】
「天台宗の「宗」としての再確認」をテーマに総合仏教に根ざした「宗」であることを再確認する中で、日本仏教を形成する諸宗派と対比しつつ自らの独自性・存在感を明確にする。

【29年度研究報告】
 平成29年度は1班の研究活動に大幅な軌道修正を加えた一年であった。班員が抱える現状を鑑みて、現実的な対応を模索するためである。そこで天台宗の独自性・存在感を明確にするという1班の基本方針に立ち返り、天台宗の独自性・存在感は総合仏教にありという「提言」を『宗報』を通じて行うこととした。
 具体的には、教師研修会C群の講義資料というイメージをもって原稿執筆をおこなうこと、また『宗報』掲載原稿がある程度たまったところで全体的に見直し、『新編天台宗の教義(二)』を作成することも視野に入れている。
 なお平成29年度に『宗報』に掲載された「提言」は以下の通りである。
   29年5月号、張堂興昭、円戒❶
   29年7月号、盆契技屐叡山浄土教
   29年9月号、木内堯大、円戒❷
   29年11月号、寺本亮晋、台密
   30年1月号、柴田憲良、伝教大師
   30年3月号、神達知純、法華円教


【30年度研究計画】
(1) 30年度に『宗報』に掲載される「提言」は次の通りである。
29年5月号、張堂興昭、円戒❶
29年7月号、盆契技屐叡山浄土教
29年9月号、木内堯大、円戒❷
29年11月号、寺本亮晋、台密
30年1月号、柴田憲良、伝教大師
30年3月号、新任研究員(予定)

(2) (1)の研究を進めるにあたり、担当者が執筆した原稿は班員が共有し意見交換をする必要がある。そのため『宗報』締め切りを見据えた上で班会議を開催する。それがかなわない場合はメーリングリストに原稿を配信し、他の班員がそれをチェックするという方法をとる。

(3)「教師研修制度」については連携して検討を進める。
○第2班(主任 勝野隆広)

1、平成29年度事業報告
(1)班会議
  (神29年 6月 9日 於;大正大学 天台宗版エンディングノート作成と、消滅する都市と天台宗寺院のデータ分析について(4名)
  ∧神29年11月13日 於;大正大学 天台宗版エンディングノート作成と消滅する都市と天台宗寺院のデータ分析について(5名)
  J神30年 2月 5日 於;大正大学 天台宗版エンディングノート作成と消滅する都市と天台宗寺院のデータ分析について(5名)

(2)事業報告
 ‥径羹“如屮┘鵐妊ングノート」の作成に向けて
天台宗として対社会に関わる課題に関する研究として、センター長より依頼があった天台宗版「エンディングノート」の作成に向けた研究を本年度も進めた。前年度、大正大学大学院応用天台学特論(勝野担当講座)の授業を活用し、大学院生とともに作成されたエンディングノートパイロット版をもとに、内容、体裁の検討を進めた。
既存のエンディングノートとの違いを明確にすることと、天台宗寺院(菩提寺)からの配布が前提であるということを考慮して、『一隅を照らす手帖』(仮)とし、医療介護、遺産等の項目は載せず、自らの人生を振り返り、結んできた縁を活用できるものとして作成する。また、冊子表面に経本を載せ、折り本形式とすることとした。
冊子の位置づけを明確化し、有効活用へと導くために、巻頭に「この手帖の使い方」を載せる。また、葬儀の解説などは本冊につけず、どのようなことを書けばよいかの解説書(例文集)を別冊の形で作成する。現在、担当者が「使い方」および解説書の素案を作成中である。
   今後、表面「天台のおつとめ」の式次第、載せる経本の選択をどうするか、菩提寺に関する記載事項欄をつけるかどうかなど、細かい項目の修正検討をさらに進める必要がある。

 ⊂子高齢化(地方消滅)と寺院運営に関する研究の継続
「地方消滅」に関するデータ(各市区町村ごとの人口推移)に、現在の天台宗寺院の分布状況を重ねる作業を継続した。判断基準をたてての全体の分析がほぼ終わり、「人口変動に伴う地方の変化(消滅)予測に天台宗寺院がどの程度影響されるのか」については、さらに検証を進めた後、平成29年度内に一定の報告ができる見込み。

2、平成30年度事業計画
 ‥径羹“如屮┘鵐妊ングノート」=『一隅を照らす手帖』(仮)について
平成29年度の作業を踏まえて、『一隅を照らす手帖』(仮)の完成版および解説書(例文集)を完成する。手帖は、宗内寺院配布用に3000部程度を作成することを予定。ただし、完成後もセンターで継続して配布することは予算の関係上難しいので、権利関係を天台宗に譲渡、移管し、出版室で頒布する等の工夫が必要と考えられる。

 地方消滅と寺院運営に関する研究の継続
前述の通り、人口変動に伴う地方の変化(消滅)予測に天台宗寺院がどの程度影響されるのかについては、平成30年度春〜夏頃の宗報に報告書を掲載し、宗務所長会にて報告・説明等を行う。
なお、他宗教団の状況や動向、先行研究についても、情報を収集して整理し、報告書に添付する予定である。

○第3班(主任 霜村叡眞)

【平成29年度事業報告】
1.研究会議の記録
H29
4.6 班会議(PPプレゼン、VRビデオ、他宗派見学、アプリ保守)
5.17 大法会事務局会議(大塚・霜村、VR動画説明)
6.2 班会議(他宗派見学)
6.30 班会議(他宗派見学、VR動画)
7.21 班会議(VR動画)
8.9 班会議(VR動画(比叡山内視察他))
9.2,16,17 VR動画打合せ・撮影同行(比叡山内)
9.29 他宗派見学(浄土宗総合研究所)、班会議(VR動画)
11.10 班会議(VR動画、他宗派見学)
H30
1.31 班会議(他宗派見学、VR動画宣伝、H30年度課題)
※備考
相互作業をメーリングリスト・SNS(Facebook)・ビデオ会議によって推進。

2.担当
(1)天台宗並びに研究センター広報
センター・ホームページ管理運営とその拡充。
(2)3班での提案
天台宗公式HP改良の提言。
大遠忌他、宗内向けの企画提案。
他宗派でのICT※利用調査・見学。
ネットでの情報発信・情報交換の提案。SNS・ビデオ会議の可能性について。
(※Information and Communication Technology、情報通信技術の呼称、従来のITという略語より一般的となった。)

3.研究活動報告
(1)天台宗並びに研究センター広報
「天台宗総合研究センターHP」においては、通常の管理続行。ダウンロード資料など「天台宗 宗徒向けHP」に移管しつつあるが実験ページとしての役割も果たしている。
天台宗公式HPへの具体的提案機会を作らず。改良が必要な内容について、1班などの協力を得る検討をしたのみ。

(2)大遠忌向けのその他の企画提案
〜蟇和尚にちなみ、回峰行者が山内を歩く様子の3D VR※の動画配信を提案。
(※ 3Dとは3次元の立体視映像、VRとはバーチャルリアリティ
(virtual reality、仮想現実)を意味する。
実際ではないが機能としての本質は同じであるような環境・体験をもたらす技術の総称)
回峰行の様子は映像化不可。提案は比叡山の諸堂と修行の紹介に形を変えて、大法会事務局に採用され、3D VR動画として完成YouTubeで配信。タイトル「市川猿之助と巡る 比叡山 回峰行者の歩む道」


経過
H29.5.17 大法会事務局会議にて初期提案をプレゼンテーション
不採用
6.2、6.30 班会議等を経て、7.10の大法会事務局会議で企画通過
7.21 班会議に延暦寺の小鴨教化部長もお越しくださり検討、以後、主に延暦寺・宗務庁担当者により企画・推進。
8.8-9検討会議(小鴨部長・阿研究員・野竿研究員・宗務庁職員)
9.16-17撮影(小鴨部長他・撮影スタッフ・大塚研究員・霜村研究員)
その後の編集工程を経て、11.1公開。
2018.4.22現在、視聴回数 14,709 回。

(3)他宗派見学
第2回 浄土宗総合研究所
9.29、浄土宗総合研究所を見学。専任の研究員を置いて責任をもった体制作りをしており、特に浄土宗全書や浄土宗大辞典のネット配信計画は素晴らしいと拝見。レポートは別紙提出予定。

(4)今後の提案
3班内でのアイディアとして複数検討中。特に、大法会協賛の企画として、伝教大師について推進することを検討。

4.センターHPの運営と現況(平成30年4月現在)
現HPメンバー数 256名
総アクセス数:702,322件
一日平均アクセス数:177件
最大アクセス日: 12/06:279件(平成29年4月〜平成30年3月)
最少アクセス日: 12/31: 37件(平成29年4月〜平成30年3月)
ダウンロード資料
総ダウンロード資料数:153件)
(教学:22件 学会関係:9 布教:82 法儀:12寺院運営:7 研究員提供資料:2 その他:19) 新ダウンロード資料 無し


【平成30年度事業計画】
1. 担当
(1)天台宗並びに研究センター広報
センター・ホームページ管理運営とその拡充。
(2)3班からの提案・検討事項
天台宗公式HP改良の提言。
大遠忌向け企画提案。
他宗派でのICT利用調査・見学。
ネットでの情報発信・情報交換の提案。SNS・ビデオ会議の可能性について。

2. 3班からの提案・検討事項
(1)天台宗公式HPについて
内容(コンテンツ)の拡充とともに、現在の掲載内容の点検が必要である(歴史や教義、寺院検索など)。本庁内のHP委員会を拡充して取り組む、1班などの協力を得て3班が補うなど、以上のことを推進できるように検討課題とする。
ネット上の情報発信という枠に留まらず、宗内での情報共有及び宗外への情報発信方法を検討したい。

(2)大遠忌向けのその他の企画提案
相応和尚にちなんだ回峰行ビデオの企画提案から、「市川猿之助と巡る 比叡山 回峰行者の歩む道」3D VRの動画が実現。次回、伝教大師の御遠忌(H33)鑽仰に向けて、企画検討。合わせて、宣伝方法なども研究課題としたい。

(3)他宗派見学
〔榲
既存の宗派・新興宗派とも、ICTを活用した情報共有・情報発信を検討・実践している。効率の良い利用・運用を目指すため、他の宗派においてどのような工夫をしているのかを調査し、今後に活かす。
⊆太
一昨年、立正佼成会の見学。昨年、浄土宗総合研究所の見学。
B3回計画
次回は曹洞宗を候補とする。また、今後の蓄積をもとに本宗への提言を目指す。

(4)今後の提案
3班内でのアイディアとして、以下の可能性を検討する。
‥纏匳饑
宗内における著作権切れの本のデータ化(PDF)、『天台学報』PDF化(著作権の問題などがあり、過去に中止した経緯あり)
▲優奪氾径羶渊餞
書籍電子化と連動し、本の整理を一本化して、全国寺院からの利用を実現すべく検討。
YouTubeなど、動画での発信
天台宗や延暦寺・地方寺院の行事、大法会、一隅運動など。
ぅ優奪肇好ール
教師研修会のビデオ教材版など。
QRコード活用
寺院参拝を楽しく敷居の低いものにするため、スマートフォンなどから情報を見やすくする。
宗勢調査
ネットでのアンケート集計など、利便性を良くして調査の円滑化をはかる。
地方寺院・一僧侶のニーズを考える
諸手続の書類ダウンロード、自身の僧侶データ(僧階や業績)の参照など。
┨報担当機能の新設
広報活動の非効率・不統一を防ぐため、宗務庁内に、一宗の情報を統括する部局を設置すべきという提言。情報・広報の専門家を招くべき。一案として「出版広報室」のようなものを設ける等。

(5)ネットでの情報発信・情報交換の提案
宗内外の情報収集・発信の別方面の可能性を探るため、SNS利用の可能性を模索する。

3. 付記
宗内のさまざまな活動において、担当・主催部門同士の連動性を考慮できれば、さらに高い効果が見込めるものが多いと考えられる。可能性を模索していくのがセンター3班の役割であるはずで、枠に囚われない新しい提案を考えていきたい。
情報発信は更新性・継続性が重要であり、また宗内の情報の集約部門があることが望ましい。そのための専門の担当者を必要とする。一案として、宗務庁内での出版広報室の新設などが考えられる。



○第4班(主任 桑谷祐顕)
1)平成29年度事業報告
センター4班は前年度に引き続き「教師研修会」の運営を担い、A群(基礎科目)1会場及びB群(実践科目)1会場、更にC群(応用科目)3会場で教師研修会を開催した。また反省会を行い、講義の内容や受講生の理解度を検討した。さらに次年度より展開予定の新しいカリキュラムについて検討を行った。

(教師研修会)
C群第一会場・平成29年5月26日(金)〜28日(日)
於金沢勤労者プラザ           受講者39名
C群第二会場・平成29年10月4日(水)〜6日(金)
於郡山ビューホテル           受講者39名
C群第三会場・平成30年3月26日(月)〜28日(水)
於岡山コンベンションセンター      受講者46名
A群会場  ・平成29年6月24日(土)〜26日(月)
於大正大学               受講者99名
B群会場  ・平成30年2月24日(土)〜26日(月)
於大正大学               受講者107名

(教師研修会反省会・模擬講義等の会議)
平成29年:7月5日(水) 於天台宗務庁第4会議室
9月14日(木) 於大正大学
平成30年:2月26日(月) 於大正大学

2)平成30年度事業計画
今年度も前年度に引き続き、4班が教師研修会の運営の中心となる予定である。また研修内容の充実を目指し、カリキュラム刷新に取り組んだ成果を発揮したい。

(教師研修会)
A群第一会場・5月24日(木)〜26日(土)於愛知県産業労働センター
B群会場  ・6月23日(土)〜25日(月)於大正大学
A群第二会場・10月3日(水)〜5日(金)於山形市ヤマコーホール
C群会場  ・平成31年2月23日(土)〜25日(月)於叡山学院
A群第三会場・平成31年3月25日(月)〜27日(水)
於ホフィスネット会議室博多駅前
※研修会終了後、反省会と情報交換のための会議を随時開催する。
○各班混合
【プロジェクトチームE】(代表 吉澤健吉)
【平成29年度班会議】
  (神29年4月13日(木) 於:宗務庁
出席者:吉澤健吉研究員、盪確鰭ЦΦ羂
    本年度は、祖師先徳鑽仰大法会を展開している天台宗にあって、本年11月に一千百年御遠忌を迎える相応和尚と回峰行をテーマに3回シリーズで開催することで合意した。

  ∧神29年6月22日(木) 於:宗務庁
   出席者:吉澤健吉研究員、吉田実盛研究員
    本年度第2回目を現地ゼミナールにて無動寺で行うことが決定された。
その後、フォーラムのたびに内容、運営について事務局とメールにて調整。

【平成29年度事業報告】
  下記公開講座の企画立案および進行をプロジェクトE研究員で行った。
‖茖隠恐鵝嵌羆辰里海海蹇弭嶌
○テ ー マ:「相応和尚と回峰行」
○開催趣意:本年度は、祖師先徳鑽仰大法会を展開している天台宗にあって、平成29年に一千百年御遠忌を迎える相応和尚をテーマに開催する。相応和尚は比叡山荒行の一つ「千日回峰行」の創始者であり、比叡山回峰行の礎を築かれた。今講座では、叡山学院教授で延暦寺一山禪定院住職の水尾寂芳師を講師に迎え、相応和尚の生涯や業績、千日回峰行について講義いただいた後、当センター研究員と対談する。
○日  時:平成29年7月9日(日) 
      12時30分受付 13時30分開会 15時30分終了
○場  所:佛教大学四条センター
○総合司会:盪確鰭ЦΦ羂
○講  師:延暦寺一山禪定院住職 水尾寂芳師
○聞 き 手:吉澤健吉研究員
○後  援:京都新聞社
○広  報:京都新聞社後援を冠したチラシ2000部ほど印刷。延暦寺、京都市内門跡寺院を中心に配布。また京都新聞、佛教大学四条センター等で広報。
○参 加 者:110名
○報  告:本年度は、平成29年に一千百年御遠忌を迎える相応和尚をテーマに3回の講座を開催する。第1回となる今回は、叡山学院教授で延暦寺一山禪定院住職の水尾寂芳師より、相応和尚の生涯や業績、千日回峰行について講義いただいた後、当センター研究員と対談し、受講者との質疑応答を行う講座となった。

第17回「比叡のこころ」講座(台風21号の通過により中止)
○テ ー マ:現地ゼミナール「千日回峰行の聖地を訪ねる」
○開催趣意:相応和尚が修行された、比叡山無動寺谷を探索する現地ゼミナールを開催。光永圓道北嶺大行満大阿闍梨より法話と御加持をいただき、延暦寺一山戒光院住職盪確鰭Щ佞琉篤發里發函回峰行の聖地を巡る。
○日  時:平成29年10月22日(日)
(当日9時00分に中止と判断し、参加申込者に連絡。)
○場  所:比叡山延暦寺 無動寺明王堂 他
○後  援:京都新聞社
○広  報:京都新聞社後援を冠したチラシをダイレクトメール登録者に配布。登録者は約350名
○参 加 者:無し(事前申込者53名)
○報  告:延暦寺一山戒光院住職盪確鰭ЦΦ羂の案内のもと、延暦寺国宝殿にて相応和尚の展示を見学した後、無動寺谷を巡り、明王堂にて光永圓道北嶺大行満大阿闍梨より法話と御加持をいただく予定であったが、台風21号の影響により、関係各所と協議の結果中止となった。

  B茖隠顕鵝嵌羆辰里海海蹇弭嶌
○テ ー マ:「比叡山の千日回峰行」
○日  時:平成30年2月4日(日) 
12時30分受付 13時30分開会 15時30分終了
○場  所:佛教大学四条センター
○総合司会:吉田実盛研究員
○講  師:延暦寺一山長壽院住職 藤波源信大行満大阿闍梨
○聞 き 手:吉澤健吉研究員
○後  援:京都新聞社
○広  報:京都新聞社後援を冠したチラシ2000部ほど印刷。延暦寺、京都市内門跡寺院を中心に配布。また京都新聞、佛教大学四条センター等で広報。
○参 加 者:134名
○報  告:回峰行者である藤波源信大阿闍梨を講師に迎え、千日回峰行について、ビデオを視聴した後、当センター研究員と対談し、受講者と質疑応答を行う講座となった。また、対談終了後には藤波阿闍梨より参加者全員に、お加持いただいた。

【平成30年度事業計画】
 平成30年度は「比叡山と京都の伝統文化」をテーマに下記3回の講座を開催予定。会場は佛教大学四条センターを予定している。

○第19回「比叡のこころ」講座 平成30年7月中旬
○第20回「比叡のこころ」講座 平成30年9月下旬〜10月上旬
○第21回「比叡のこころ」講座 平成31年2月中旬〜下旬


【プロジェクトチームF】(代表 大沢亮湛)
【平成29年度班会議の開催状況・事業報告】
 プロジェクトチームFは、平成28年度より「法要儀式における布教に関する研究」をテーマに3年間の研究期間として始動した。
 今年度は「お正月」と「施餓鬼」について研究会を重ね、天台宗寺院で布教の一助として利用いただける内容として、宗報317号(平成29年9月)に『お正月のしおり』(シリーズ年中行事◆砲鯣行し同封し、宗報320号(平成30年3月)に『お施餓鬼のしおり』(シリーズ年中行事)を発行して同封することが出来た。
 来年度は、「お彼岸」の発行を計画し、その内容の校正等が現在行われている。平成30年7月に送付される宗報に同封予定。
また、F班の任期は、今年度3月末であることから、今年度中に、三大佛忌とされる『涅槃会』『潅佛会』『成道会』を発行する予定で研究会を進めている。

1、日 時:平成29年6月8日(木)13:00〜16:20
場 所:大正大学2号館281号室
出席者:大沢亮湛、小林順彦、鈴木行賢、大岡真祥、大塚善仁

2、日 時:平成29年7月18日(火)13:00〜14:45
場 所:大正大学5号館525号室
出席者:大沢亮湛、小林順彦、鈴木行賢、大岡真祥、大塚善仁
    
3、日 時:平成29年9月6日(水)13:00〜15:40
場 所:天台宗務庁第1会議室
出席者:大沢亮湛、土屋慈恭、小林順彦、鈴木行賢、大岡真祥、大塚善仁

4、日 時:平成29年11月9日(木)13:00〜15:30
場 所:大正大学1号館2階小会議室
出席者:大沢亮湛、土屋慈恭、鈴木行賢、小林順彦、大塚善仁

 5、日 時:平成30年2月8日(木) 13:00〜14:40 
   場 所:大正大学1号館2階小会議室
   出席者:大沢亮湛、土屋慈恭、鈴木行賢、大塚善仁 

掘ァ峩誼追嫦峺Φ羹蟶話会」及び「現代における宗教の役割研究   会」(コルモス)への動き


【教団付置研究所懇話会】
・平成29年 9月28日「教団付置研究所懇話会 第16回年次大会」
テーマ「次世代への信仰継承のために−人材育成の問題点 どうやって伝えていくべきか?−」
 於:曹洞宗 檀信徒会館(東京グランドホテル)
   出席者:齊藤圓眞センター長・桑谷祐顕主任・長崎誠人研究員

・平成30年 3月30日「生命倫理研究部会・第18回研究会」
  発表者:大谷大学文学部哲学科准教授 藤枝 真
      「臓器移植に関する生命倫理言説の非宗教化で問題は解決するか?−アメリカの生命倫理研究を参考に−」
   於:浄土宗 宗務庁
   出席者:長崎誠人研究員


【現代における宗教の役割研究会(コルモス)】
・平成29年12月26日〜27日「第64回コルモス研究会議」
テーマ「壁を越え、つながりをつくる−排除と孤立の時代に向き合う−」
於:ANAクラウンプラザホテル京都
出席者:長崎誠人研究員
      

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【前書き】
 平成33年6月には宗祖伝教大師の1200年ご遠忌を迎える。
 50年前のご遠忌に祖師のお言葉を体し、宗門を挙げて立ち上げた「一隅を照らす運動」が所謂、高度経済成長とともに日本が消費優先の社会構造に変化しながら、それまで何世代にわたって継承してきた日本固有の文化(勤勉・謙譲・相互扶助等)を喪失しようとする社会への警鐘として先徳各位の渾身の熱意とともに動き出したことを振り返り、1200年ご遠忌を3年後に控える今、宗門にあの時同等の熱意があるのか、それに匹敵する問題意識があるのかと思うことしきりである。
 少子高齢化の問題はいよいよ現実的に宗門寺院に迫ってきている。限界集落や地域消滅も既に余所事ではない。このような状況の中で寺院を維持し、檀信徒に対する求心力を持続する方策を宗門全体として早急に策定する必要がある。その中で住職一人一人の資質や適性、また後継者の問題など総合的に考察し対策を立てることも、総合研究センターの重要な課題の一つである。
 従来の檀家制度や、墓地で繋がる檀信徒の範疇を超えて、実社会の寺院を取り囲む状況は厳しい。新しい考え方で社会のニーズを捉えなくてはならない時期が来ている。葬祭業者と契約したアルバイト僧侶の出現などもその典型的な例と言えよう。この社会的な変化を積極的に捉えるのも今後の宗門には必要な視点ではないかと思う。
 このような観点をも踏まえながら29年度の各班の研究成果について評価してみたい。

【1班について】
 第1班に於いては、天台宗の独自性について、センター開設以来、研究を重ねてきた。その成果として「新編天台宗の教義(一)」が刊行された。それに続いて28年度では「新編天台宗の教義(二)」の刊行が準備されてきたが、従来の掲載項目については見直し、「我が宗の独自性は総合仏教にあり」という観点に立ってまとめていくこととなった。
 29年度に於いては定期的に刊行される「天台宗報」に提言という形でそれぞれ担当研究員の小論文を掲載し、その反響も見ながら2年後をめどに「新編天台宗の教義(二)」として一冊に集約していくという方法を選んだ。提言という体裁であるから、反響を期待するのであるが、研究員が思うほどの反響がないのも事実である。教区や団体開催の研修会などで課題として取り上げるなどする方策も考えながら進めていったら良いのではないか。また、今年度は1回にとどまった班会議を活性化させ、研究員が相互に意見交換をしやすくする体制を整備する必要があるのではないか。

【2班について】
 少子高齢化と寺院運営に関する研究については、前書きでも述べたように当面する宗門の緊急課題でもあることから当局としても緊張感をもって当たるべきと思う。報告書素案の確認作業が終わった段階で、公表に向けての準備を進める必要がある。また「機構検討委員会」「無住職寺院教会及び兼務住職寺院教会対策委員会」とも連動して、早急に法人部法人課を設置し対策に当たるべきと考える。センター担当と、法人部担当者の定期的な会合を持ちながら、施策に反映できる方途を探るべきである。
 天台宗版エンディングノートについては、審査員の間でも意見が分かれており、素晴らしい試みだけに早期の完成が待たれるという意見がある一方、現状として宗門独自のエンディングノート作成の緊急性はあまり感じないとする意見もある。ただ少子化や、人口の偏在による檀信徒の寺離れなどの対策として新版の檀信徒手帳を作成することは必要であろう。おそらく中年層以上の年代が対象となるのであろうが、この冊子が信仰の導きとなり、心の平安や前向きな生き方への助けになるような内容を期待する。

【3班について】
 慈覚大師ご遠忌の「寺旅コンシェルジェ−慈覚大師円仁−」企画以来、スマートフォン利用者対象のアプリ開発で成果を挙げ、今回「相応和尚1100年ご遠忌」として回峰行に関する3DVR動画を配信したことは、実験的な試みとして高く評価できる。効果の検証も必要だが、従来、天台宗や延暦寺と縁が薄かった層にもアピールできたのではないか。経費の問題はあるが今後大いに活用すべきツールの一つであろう。
 また、他宗派の見学を通じ、より先進的なIT技術の活用を進めていくことには意味があると思われる。実現性のあるものから具体化を進めて欲しい。祖師大師のご遠忌に向けてさらに先進的な取り組みを期待する。

【4班について】
 各地で行われている教師研修会は、昨年の評価と同様に、今後とも継続推進していくべき重要な研修制度となることは間違いない。まず評価すべきは僧階取得の必須としての受講者と併せてそれ以外の受講者が多いこと。即ち機会があれば勉強したいというニーズがあるということが証明された点を評価したい。また、講習に従事する講師陣の養成という観点からも重要な事業といえる。受講生のアンケート結果の分析を進め、さらに魅力のある研修会にしていただきたい。
さらに言えば今後、年度開催予定を越えて地方教区での開催ができるような方策を考慮されたい。

【プロジェクトチームEについて】
「比叡のこころ」講座は毎回、大勢の人が参加して盛況が続いている。平成29年度は相応和尚1100年御遠忌をテーマに実施した。10月の現地ゼミナールが台風の為に中止になったのは残念だが、信仰に関わる場所を実際に見ることが一般の理解につながることは間違いなく、今後とも積極的に企画していただきたい。
 その他、平成33年に宗祖大師の1200年遠忌を迎えることを視野に捉え機運を盛り上げる震源地となるような企画をお願いしたい。その脈動が地方にも拡散するような方策もお願いしたい。例えば3班と連携しながら、SNSなど利用した情報拡散の方法も一考に値する。

【プロジェクトチームFについて】
 これまで発行された年中行事リーフレットはいずれも好評であったと聞く。宗内檀信徒に対して年中行事の理解を進めていくという目的は達成されているのではないか。
 法要、行事などを素材としてのリーフレットは、毎年繰り返し利用できるツールである。これらは今後も利用される可能性がある。今後は出版室の事業として移行すべきであろう。センターとして今後作成するのは、まず祖師のご遠忌に向けて祖師鑽仰のリーフレットに集中するべきであろう。

【まとめ】
 先ず以て、各研究班とも多忙の中、精力的に研究を進め、成果を残されたことに敬意と感謝を申し上げたい。
 祖師先徳鑽仰大法会も終盤の大行事である、宗祖大師の1200年ご遠忌を間近にして、記念事業としての根本中堂大改修や天台学大辞典の編纂刊行など形の見える事柄は粛々と進行している。いずれの事業も今後の宗門にとって重要な事業であることは云うまでもない。
 しかしながら、全国末末の寺院・宗徒・檀信徒という視点から祖師先徳鑽仰大法会を見るとき、はたして心の奥底からわき出すような宗祖への敬慕や宗門への愛着心などが浸透してきているだろうか。はなはだ漠とした所見で申し訳ないが3年後に迎える宗祖大師ご遠忌が宗門関係者一人一人の心に響くご遠忌になるよう願うしそうなるよう私を含めて努力願いたい。

.センター長審査会総評

【第1班について】
 平成28年度半ばに、あらためて天台宗の独自性・存在感を明確にするという第1班の基本方針を再確認し、教師研修会および『新編天台宗の教義(二)』出版を見すえた事業に方針を転換して約一年半が経過した。『新編天台宗の教義(二)』はいわゆる日本天台を取り上げる巻になるわけであるが、最近の研究成果を踏まえた上で更新しなければならない部分や、新たな見解などが生じてきている。『新編天台宗の教義(二)』を作成する上でも、また教師研修会の講座においても、そうした点に触れる必要があろう。そこで、研究員がテーマ別に分担して班員間での意見交換を経た上で、日本天台の要諦の解説と提言の原稿を作成し、『天台宗報』に掲載することとなった。原稿掲載は、宗報314号(平成29年3月刊)から開始され、319号(平成30年1月刊)まで、予定通り6回の掲載を終えた。
 来たる6月12〜13日、天台宗布教師会、関東信越地区協議会主催の研修会が南総教区担当で開催されるが、それに際して第二講座の「円戒 廚任覆気譴芯鷂世取り上げられ、担当研究員が講師として招請されることになった。これはこうした試みに対する反響であると同時に目に見える一つの成果でもあると考えられる。

【第2班について】
 少子高齢化の進展にともなう地方消滅と寺院運営に関する研究が継続されている。各地域の将来予測を伴う「人口変動に伴う地方の変化(消滅)に天台宗寺院がどの程度影響されるのか」について、本年の春期から夏期の間に『天台宗報』に報告書を掲載し、全国宗務所長会において報告・説明を行うという。その成果が待たれるところである。
 第138回宗議会において、「無住職寺院教会及び兼務住職寺院教会対策委員会」の第六条に「委員以外からの意見聴取」という新たな規程が設けられた。センターへの意見聴取という新たな展開があるならば、班の体制を整える必要が感じられる。
 天台宗版のエンディングノート「一隅を照らす手帖」の作成については3年間という時間が経過した。担当主任の健康不安という不測の事態によって停滞を余儀なくされたことはまことに致し方ないことである。一日も早い回復を願いたい。なによりも体調と相談しながら、まずはパイロット版が作成されることを期待したい。

【第3班について】
 「相応和尚一千百年御遠忌」に際して、3DVR動画「市川猿之助と巡る比叡山、回峰行者の歩む道」の企画・作成に大きな貢献をしたことは特筆される。若い世代の宗教への親近感が増しているといわれる昨今、スマホで回峰行を疑似体験できる動画は、まことにタイムリーで斬新な企画であった。ただ、こうした企画につきものの、いつもながらの予算上の制約との間の葛藤が生じることが当局にとってもまことに悩ましい問題である。
 他教団のICT活用の現場の見学などを引き続き行ない、よりよい運用法の研究に取り組む姿勢も評価できよう。今後も公式HPの改良・充実などにも寄与する提案の継続が望まれる。

【第4班について】
 教師研修会は今や宗団にとって必要不可欠な存在として、一宗の僧侶・教師の人材養成に大切な役割を果たしている。僧階取得のための受講者はもとより、それ以外の受講者数も相変わらず一定数を保っており、いわゆるリピーターも存在するということは見逃してはならない。
 主として4班と1班に所属する講師の側も、カリキュラムや講義内容に工夫を重ねることで、繰り返し受講する側の期待に応えてくれている。また若手の研究員を講師に登用して育てる場として機能していることも忘れてはならないであろう。

【プロジェクトチームE】
 公開講座「比叡のこころ」も18回を重ねて順調に行われている。申し込み登録者が約350名にも及んだとされる「相応和尚一千百年御遠忌」にちなんだ現地ゼミナール「千日回峰行の聖地を訪ねる」が、台風21号の影響で中止されたとのこと、本当に残念であった。次の藤波大行満大阿闍梨の講座にも200名近くという多数の受講者が集まったというだけに、なおさらである。こうした現地ゼミナールという企画は、「比叡のこころ」シリーズの大きな魅力となろう。
 京都の中心部にある仏教大学四条センターという地の利を活かした会場を舞台に、今まで通り柔軟な発想と工夫による企画の続くことが期待される。

【プロジェクトF】
 「シリーズ年中行事」の2作目、「お正月のしおり」が発行され、85,660部の注文があったという。このリーフレットを檀家に配布したという或る寺院から、例年より初詣が少し増加したという話が聞かれた。3作目の「お施餓鬼のしおり」が3月に発行されたが、その効果のほどが待たれよう。
 ごく最近、若い世代のなかで初詣する大学生数が全体の中で62%、墓参りする大学生数が55%に達し、過去20年間で10ポイントも増加してきたという調査結果(國學院大學日本文化研究所による20年間の学生宗教意識調査)が新聞紙面で紹介された。 過日の理事会では、せっかく作られた「シリーズ年中行事」のリーフレットを活かすためにも、再発行を出版室の事業に移して毎年繰り返し利用できる形にしたらどうか、という意見が出されたことを付記しておきたい。

【全体総括】
 一宗から寄せられる総合研究センターに対する要望と期待は相変わらず多い。それだけに要望される課題はますます大きくなり、かつまた具体化してきている。
 そうした中、研究員各位は、寺院住職として自坊を預かると同時に、各自特別な研究テーマを持つ研究者、学生教育に専心する大学教員、教区運営の鍵をにぎる教区役職員であったりする。その上、教師研修会講師、天台学大辞典編纂事業にも携わる者が多い。こうした多忙な中、研究員諸師が地道にセンターの研究活動に尽力されていることには、心から敬意を表するものである。
 激変する社会情勢の中にあって、一宗がかかえる諸課題への対応策を考えるシンクタンクとしてのセンターの役割は重要である。またそのノウハウに長けた研究員の存在は貴重である。何とかやりくりをしながら、宗門の要請と期待に応えるべく成果をあげていかなければならないであろう。

此ヌ斉への展望

 平成29年度の天台宗総合研究センター各班の研究活動を振り返ってみると、それぞれ一宗の付託に充分応えていると考えられる。
 『新編天台の教義(二)』の作成に向けての前段として、各担当研究者による提言が『天台宗報』にシリーズ形式で連載されているが、一巡ほどするのを見越して、そろそろ実際に盛る原稿の作成に進むことを期待したい。
 「少子高齢化と寺院運営に関する研究」という大きな課題に取り組む班においては、その成果に一宗からも大きな期待が寄せられている。本年、その研究成果を『天台宗報』に掲載すると共に、全国宗務所長会において報告・説明を行う段取りとなっている。今後はさらに「機構検討委員会」や「無住職寺院教会及び兼務住職寺院教会対策委員会」などと連携しての作業という新たな展開も予測される。あるいは班体制の見直しも視野にいれておかなければならないかもしれない。
 回峰行に関する3DVR動画の配信は、布教対象としてこれまであまり積極的に向き合ってこなかった若い世代の間に反響をもたらした。若者の間に再び宗教への関心が高まりつつある現在、有効な手段として活用すべきであろう。ことの性格上、どうしても経費がかさむことが頭痛の種でもある。ただ、そろそろ伝教大師一千二百年御遠忌に向けての企画も考慮に入れなければならない時期にさしかかっている。まずは実現可能な企画が期待される。
 教師研修会は順調に回を重ねてきている。受講者が僧階取得を目的とする、ということであれば、とうに回数も受講者も減っていてもおかしくないはずである。カリキュラムの改善に工夫を重ね、講義についても講師間で互いに研鑽し合いながら、できるだけ分かりやすく講ずる努力が実を結んでいると思われる。
 「比叡のこころ」講座も盛況が続いている。特に現地ゼミナールが人気を博しているようである。柔軟な発想と、京都中心部にある講義会場と比叡山という立地条件を上手に活かしながらの講座であればこそ、と考えられる。
 「年中行事」シリーズのリーフレットは相変わらず好評を博している。せっかく作ったこのリーフレットを一過性のものにするにはあまりにも勿体ない。繰り返し利用できる方策を考える必要があろう。
 研究員各位は、何重にも仕事を抱える多忙な日常生活の中、一宗の宗門人としての自覚を持って宗門の付託に応えるべく、誠意をもって研究活動を展開されている。しかしながら社会の変動の速度は早く、これまで経験したこともない状況が現出するなど、様相は複雑さを増してきている。また人々の心の揺れ動きにも振幅の大きさが表れている。そうした中、一宗にあってもさまざまに当面する新しい課題が生じてきている。そうした中にあって、シンクタンクという役割を課された研究センターの責務には大きなものがあると考えられる。
 引き続き、各位による一層のご支援とご理解を切に望む次第である。