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活動報告書 > 全体 > 2017年 展 望 と 事 業 計 画
2017年 展 望 と 事 業 計 画
投稿者: Kyogaku 掲載日: 2017-6-16 (171 回閲覧)
平成29年4月24日

天台宗総合研究センター
理事長 杜多道雄殿

センター長
齊 藤 圓 眞

 激動する現代社会にあって、センターがどのように宗門の付託に応えるべきかを目標に、基本的理念に基づき、センターに関わる企画委員・研究員は、具体的方策に取り組みながら、鋭意、研究と努力を重ねております。
 ここに、前回の報告(平成28年4月25日)以後のセンターの歩みを踏まえ、平成28年度(平成28年4月〜29年3月)の動きと今後の展望を記すると共に審査会の審査報告を付して報告に代えます。



機ゥ札鵐拭爾硫餤諜録
*センターの会議記録は次のとおり(各研究班会議を除く)

平成28年4月25日   センター総合企画会議
1.各研究班研究員の人選及び主任の選任について
2.研究班体制について
3.平成27年度事業報告
4.平成28年度事業計画
5.その他

平成28年6月3日   センター理事会
1.平成27年度事業報告
2.平成27年度センター特別会計歳入歳出決算
3.同上剰余金の処理につき承認を求める件
4.平成27年度末センター資金積立金現在高報告
5.研究センター主任・研究員の人選報告について
6.研究テーマに対する各研究班の平成27年度研究報告
7. その他

平成28年12月2日   センター総合企画会議
1.研究班体制について
2.平成28年度中間報告について
3.平成29年度事業計画について
4.平成29年度予算案について
5.審査会の開催について
6.その他

平成29年1月31日   センター理事会
1.監事の推薦について
2.平成29年度事業計画
3.平成29年度センター特別会計歳入歳出予算
4.研究テーマに対する各研究班の進捗状況報告5.その他

平成29年3月1日    センター審査会
1.各班審査

供コ独匹慮Φ罎畔神29年度事業計画

○第1班(主任 神達知純)

【基本方針】「天台宗の「宗」としての再確認」をテーマに総合仏教に根ざした「宗」であることを再確認する中で、日本仏教を形成する諸宗派と対比しつつ自らの独自性・存在感を明確にする。

【28年度研究報告】
 班員が抱える現状を鑑みて、現実的な対応を模索するため、1班としては教師研修会、さらには『新編天台宗の教義(二)』出版を見すえた事業に方針転換を図ることとした。
 そこで天台宗の独自性・存在感を明確にするという1班の基本方針に立ち返り、天台宗の独自性・存在感は綜合仏教にありという提言を『宗報』を通じて行うこととした。
 具体的には、教師研修会C群日本の講義資料というイメージをもって原稿執筆をおこない、『宗報』掲載原稿がある程度たまったところで全体的な見直しをし、『新編天台宗の教義(二)』を作成する。6月14日おこなわれた班会議において、執筆者と担当するテーマを決め、すでに29年3月号に神達による「法華円教」が掲載された。

【29年度研究計画】
(1) 29年度に『宗報』に掲載される「提言」は次の通りである。
29年5月号、張堂興昭、円戒❶(執筆、検討完了)
29年7月号、盆契技屐叡山浄土教
29年9月号、木内堯大、円戒❷
29年11月号、寺本亮晋、台密
30年1月号、柴田憲良、伝教大師
(2) (1)の研究を進めるにあたり、担当者が執筆した原稿は班員が共有し意見交換をする必要がある。そのため『宗報』締め切りを見据えた上で班会議を開催する予定である。

(3)『新編 天台宗の教義(一)』が現場でどのように活用されるか(活用されたか)、意見の集約をおこなう。

(4)「教師研修制度」については連携して検討を進める。

○第2班(主任 勝野隆広)

1、平成28年度事業報告
(1)班会議
(神28年 6月 8日 於;大正大学 天台宗版エンディングノート作成と、消滅する都市と天台宗寺院のデータ分析について(5名)
∧神28年 9月 7日 於;宗務庁  天台宗版エンディングノート作成と消滅する都市と天台宗寺院のデータ分析について(7名)
J神28年11月22日 於;大正大学 天台宗版エンディングノート作成と消滅する都市と天台宗寺院のデータ分析について(3名)
な神29年 2月17日 於;宗務庁  天台宗版エンディングノート作成と消滅する都市と天台宗寺院のデータ分析について(5名)

(2)事業報告
(1) 天台宗版「エンディングノート」の作成に向けて
天台宗として対社会に関わる課題に関して研究として、センター長より依頼があった天台宗版「エンディングノート」の作成に向けた研究を本年度も進めた。そのために、大正大学大学院応用天台学特論(勝野担当講座)の授業を活用し、大学院生とともにエンディングノート案の検討を行った。
そこで、既存のエンディングノートとの違いを明確にすることと、天台宗寺院(菩提寺)からの配布が前提であるということを考慮し以下の形で検討している。

(1)形;お経本形(おり本)
表面「天台のおつとめ」
裏面「一隅をてらす」の題を入れる。
(2)日々、仏壇周りで「経本」として使用して頂き、裏面に記入出来るようにする。
(3)名称として、エンディングノートという呼称は使わない。(既存のエンディングノートのイメージが強く定着しているため。)
天台ならではのネーミングについて検討した。案としては
 ^豢手帳         ◆),里箸發靴咼痢璽函覆竜録)
 一隅を照らす 縁起帳(手帳)   ぁ(鷁玄蠶
ァ〔法縁起帳            Α‘賛桓蠶
А) ̄錙覆里蠅里┐砲掘法      ´─) ̄鐡
 などが上がったが、検討の結果、表題は「一隅を照らす」のみとして、「一隅を照らす」(手帖) として説明する。
(4)コンセプト
「一隅を照らす」(手帖)
自分を照らしてきてくれた縁ある人に感謝し、 自分が照らしてきた人生の歩みを振り返り、これから人生を考えていくための手帖
(5)内容;目次
表紙裏面に伝教大師像と「一隅を照らす」の言葉
颪海亮蠶,了箸な
   鮖笋硫甬酊◆覆汗菫弔気沺Δ世話になった方・ご回向したい方について書きましょう)
     俗名・続柄・法名・命日・行年、年回の予定、人柄・思い出・・・4〜6名分程度
鷸笋里海
氏名・名前の由来・生年月日・出生地・血液型・両親の名前
趣味・好きなこと
座右の銘・心がけてきたこと
私の年表
今までの人生を振りかえって
印象に残っている出来事
思い出の場所・エピソード
うれしかったこと
大切な人・親しい人たち
お世話になったこと
これからの人生に向けて
心がけていきたいこと
自分がこれからしてみたいこと
大切な人のために、したいこと
菩提寺について(寺院名・住所・連絡先・住職名・本尊・行事など)
法事・葬儀の意味について(解説)
(6)今後、検討すべきこと
〆8紊里海箸箸靴董医療・介護・葬儀に関して、どの程度盛り込むか?・・・
医療介護・遺産等の項目は不要ではないか。寺院が踏み込む領域か?
自己決定権を尊重することの意味はどこにあるのか?
葬儀に関しては、その意味を解説するにとどめ、個人希望を記入する欄は設けない。
表面「天台のおつとめ」の式次第はどこで決定するのか?解説はつけるか?
「私の過去帳」はどう書くのか難しい。伝統的な血縁関係か?個人的関係者か?
せ弔気譴唇簑欧砲箸辰討琉嫐づけは?(故人の人生を振り返るという意味づけ:NHK『ファミリーヒストリー』的なもの)

(2) 少子高齢化(地方消滅)と寺院運営に関する研究の継続
「地方消滅」に関するデータ(各市区町村ごとの人口推移)に、現在の天台宗寺院の分布状況を重ねる作業を行った。その途中経過は別紙の通りである。まだ分析が済んでいないので、更に検討を加えて人口変動に伴う地方の変化(消滅)予測に天台宗寺院がどの程度影響されるのかを検証する。
分析の方向性としては、「地方消滅」の天台宗全体への影響についての評価、ブロックごとの事情(教区全体として寺院消滅が危惧される場合、消滅寺院は多くてもブロック内の割合としては低い場合など)を分析することにより、対応策を検討することが考えられる。

2、平成29年度事業計画
(1) 天台宗版「エンディングノート」=「一隅を照らす」手帖について
28年度の作業を踏まえて、一隅を照らす手帖のパイロット版を作成する。パイロット版を、関係者に配布、使用並びに記入してもらい、意見を聴取し、改善を施して、完成版を目指す。各研究員に経本形式になったたたき台を配布し、内容の校正・掲載経文の選定した上で配布日程などを決定する。

(2) 地方消滅と寺院運営に関する研究の継続
前述の通り、「消滅都市」とされる市区町村における天台宗寺院の分布状況を、各ブロック毎に検討し、各地域の将来予想と併せて、何らかの形で宗内に報告する。
 他宗でも同様の調査研究が行われている。そうした関連の担当者、識者を招いて、シンポジウム形式で勉業界を行うことを検討する。

○第3班(主任 霜村叡眞)
【研究会議の記録】
(ア) H28
3.1 ビデオ会議テスト(自宅から)
5.20 班会議 アプリ検証、他宗見学検討
7.8 班会議 他宗見学検討、プレゼン企画
9.29 班会議 他宗見学(立正佼成会)
12.15班会議 他宗見学検討、行者体験VRビデオ
備考
班会議・合同会議は全て宗務庁にて。
相互作業をメーリングリスト・SNS(Facebook)・ビデオ会議によって推進
【担当】
a プロジェクトC
天台宗並びに研究センター広報担当:センター・ホームページ管理運営とその拡充。

b 3班での提案
・天台宗公式HPのリニューアル。
・大遠忌向けスマートフォンアプリケーションの検証。
・大遠忌向けのその他の企画提案。
・他宗派でのICT※利用調査・見学
・ネットでの情報発信・情報交換の提案。今年度は、ビデオ会議の可能性について。
(※Information and Communication Technology、情報通信技術の呼称、従来のITという略語より一般的となった。)

【研究活動報告】
a プロジェクトC
「天台宗総合研究センターHP」においては、通常の管理続行。ダウンロード資料など「天台宗宗徒向けHP」に移管しつつあるが、実験ページとしての役割も果たしている。

b スマートフォンアプリケーション検証。
.タイトル
「寺旅コンシェルジュ−慈覚大師円仁−」
.経過
2012.12.17企画会議にて「円仁アプリ」企画と予算承認。宗務庁
での10.15記者発表会。
2017.4.11現在のダウンロード数;
iPhone版2,535件、Android版1,849件、計4,384件。
.2次開発
「スタンプラリー」について、2014/10に開始。
新たに約500の慈覚大師ゆかりの社寺データ(いわれ、住所や連絡先など)を、「円仁ゆかりの社寺一覧」として追加公開。
.検証作業
公開後の円仁アプリについて、ダウンロード数や実際の利用状況などを可能な限り把握し、今後の宗の事業広報に活かす目的で検
証を行った。

c 大遠忌向けのその他の企画提案
慈覚大師円仁鑽仰に向けてアプリ提供後、恵心僧都源信鑽仰のために専用HP新設するなどの提案をするも、そもそも予算に含まれない提案は受付不可との回答。

d ネットにおける天台宗の情報発信
.問題提起
現代の情報発信においては、「ネット上に存在しなければ、事実上世の中に存在しない」に等しく、また常に変化に対応することが必要となる。
宗外のデータの誤りや中傷を止めさせることは事実上不可能。そこで、天台宗において自分たちが正しいと考える見解を常に公表しておくことが大切になる。
.公式HPでの情報発信(HPの改良)
提言の多くは、庁内HP委員会を通じてほぼ反映された。
〜提言〜
宗の「顔」が見えるようにする(天台宗の現在がわかるようにする)。
→座主猊下・行事・出版等を中心に据える。
見易くする使いやすくする。→中心課題として検討、提案済み。トップページの改良(天台宗の理念を先頭に掲げる、タブを上手く使うなど)、
全体の構造合理化(浅い階層はシンプルに見通し良く、情報量は必要なだけ増やす)。
〜今後の課題〜
情報の質を高め、量を増やす。→教学担当者の第一次検討、問題点指摘あり、要検討。
寺院検索を使いやすく(検索しやすく)改良・強化する。→継続課題。
.ビデオ会議
宗内での会議において、遠隔地からの顔の見える参加を可能にするビデオ会議は、時間と経費節減の効果が期待できる。現在、無料で15名参加
可能な「google+ハングアウト」をテスト結果報告を作成。
.出版物とHPとの連携
『伝教大師の生涯と教え』全文をHTMLで掲載することと、同書籍販売とを連携する。PDFでのダウンロードはしない。→分担して内容点検中。
『教師必携』などの良素材を活用・改訂し、同様に利用する。→未検討。
.HP専門の担当者配置
上記改良や継続的メンテナンスには、専門の担当者あるいは担当部署が
必要。
e 他宗派見学
.目的
既存の宗派・新興宗派とも、ICTを活用した情報共有・情報発信を検討・実践している。効率の良い利用・運用を目指すため、他の宗派においてどのような工夫をしているのかを調査し、今後に活かす。
.計画
立正佼成会・曹洞宗・浄土宗など、ICT活用について早くから良い取り組みをしていると考えられるところへ許可をとり、HP他の広報・本庁内や各寺院との連絡体制・業務管理・バックアップ・会議システムなどの質問事項を用意した上で班員が出向いて見学する。
.第1回 立正佼成会
9/29に班員(全員)と教学課長とで立正佼成会本部に出向く。半日以上をかけて非常に懇切・詳細な紹介を受ける。報告は別紙。

【センターHPの運営と現況】
a.現HPメンバー数 251名(平成29年4月17日現在、教区2件を含む)
b.総アクセス数:658、321件(平成29年4月17日、午後5時現在)
c.一日平均アクセス数:184件
d.最大アクセス日: 3/30: 257件(平成28.12.5〜平成29.4.17)
e.最少アクセス日:12/12: 83件(平成28.12.5〜平成29.4.17)
【ダウンロード資料】
a総ダウンロード資料数:153件(平成28年4月25日現在)
内訳(教学:22件 学会関係:9 布教:82 法儀:12 寺院運営:7  研究員提供資料:2 その他:19)
b新ダウンロード資料無し(平成28年11月26日〜平成29年4月17日)
【平成29年度事業計画】
1)担当
a プロジェクトC
天台宗並びに研究センター広報担当:センター・ホームページ管理運営とその拡充。
b 3班独自の提案・検討事項
天台宗公式HP改良の提言
大遠忌向け企画提案。
他宗派でのICT※利用調査・見学。
ネットでの情報発信・情報交換の提案。SNS・ビデオ会議の可能性につ
いて。
(※ Information and Communication Technology、情報通信技術の呼称、 従来のITという略語より一般的となった。)


2)3班からの提案・検討事項
a 天台宗公式HPのついて
ホームページ(HP、Webサイト)の利用回数を増やすには、常に新しい情報の発信や、新しい印象が求められる。天台宗公式HPも、改良を継続するのが理想的である。
 今後は、内容(コンテンツ)の拡充とともに、現在の掲載内容の点検が必要である(歴史や教義、寺院検索など)。本庁内のHP委員会を拡充して取り組む、1班などの協力を得て3班が補うなど、以上のことを推進できるように検討課題とする。
現状では公式HPの改良という形をとっているが、ネット上の情報発信という枠に留まらず、宗内での情報共有及び宗外への情報発信方法そのものの議論に立ち入る可能性もある。

b 大遠忌向けのその他の企画提案
慈覚大師円仁鑽仰に向けてのアプリ提供後、恵心僧都源信鑽仰のために専用HPを新設するなどの提案をするも、そもそも予算に含まれない提案は受付不可との回答。
相応和尚にちなんだ企画として、回峰行者が実際に山内を歩く様子を3D VR※の動画にして配信し、より多くの人々に興味をもっていただくことを企画。国内における当技術の第一人者を班会議に招き実際の撮影や公開の要点を聞いた。簡単な説明字幕を入れることも可能。
(※ 3Dとは3次元の立体視映像、VRとはバーチャルリアリティ(virt
ual reality、仮想現実)を意味する。実際ではないが機能としての本質
は同じであるような環境・体験をもたらす技術の総称。)

c 他宗派見学
.目的
既存の宗派・新興宗派とも、ICTを活用した情報共有・情報発信を検討・実践している。効率の良い利用・運用を目指すため、他の宗派においてどのような工夫をしているのかを調査し、今後に活かす。
.計画
立正佼成会・曹洞宗・浄土宗など、ICT活用について早くから良い取り組みをしていると考えられるところへ許可をとり、HP他の広報・本庁内や各寺院との連絡体制・業務管理・バックアップ・会議システムなどの質問事項を用意した上で班員が出向いて見学する。
.第2回計画
第1回見学は、9/29に班員(全員)と教学課長とで立正佼成会本部を訪れ、半日以上をかけて非常に懇切・詳細な紹介を受ける。企画会議時に報告書を提出(別紙)。
次回は浄土宗を最有力候補とする。また、今後の蓄積をもとに本宗への提言を目指す。

d 今後の提案
3班内でのアイディアとして、以下のような候補を検討中。
. 電子書籍
宗内における著作権切れの本のデータ化(PDF)、『天台学報』PDF化(著作権の問題などがあり、過去に一度中止した経緯あり)。
. ネット天台図書館
書籍電子化と連動し、本の整理を一本化して、全国寺院からの利用を実現すべく検討。
. YouTubeなど、動画での発信
天台宗や延暦寺・地方寺院の行事、大法会、一隅運動の活動など。
. ネットスクール
教師研修会の教材版など。
. QRコード活用
寺院参拝を楽しく敷居の低いものにするため、スマートフォンなどから情報を見やすくする。
. 宗勢調査
ネットでのアンケート集計など、利便性を良くして調査の円滑化をはかる。
. 地方寺院・一僧侶のニーズを考える
諸手続の書類ダウンロード、自身の僧侶データ(僧階や業績)の参照など。
. 広報担当機能の新設
広報活動の非効率・不統一を防ぐため、宗務庁内に、一宗の情報を統括する部局を設置すべきという提言。情報・広報の専門家を招くべき。一案として「出版広報室」のようなものを設けるなど。

e ネットでの情報発信・情報交換の提案
宗内外の情報収集・発信の別方面の可能性を探るため、いわゆるSNS(social network service、インターネット上にある種の社会的ネットワークを構築すること)利用の可能性を模索する。
Facebookサービス上で「天台宗総合研究センター」グループを作成、センター内での情報共有・検討の実験中であり、更に利用を深める。センターグループは他の班においても実用レベルで運用されている。

3)付記
宗内のさまざまな活動において、担当・主催部門同士の連動性を考慮できれば、さらに高い効果が見込めるものが多いと考えられる。
従来の枠内を超えて、可能性を模索していくのがセンター3班の役割であるはずで、枠に囚われない新しい提案を考えていきたい。
情報発信は更新性・継続性が重要であり、そのための専門の担当者を必要とする。各事項を検討するとき、必ず俎上に上っており、将来において宗務庁内での出版広報室の新設こそが目標と言っても過言ではない。

○第4班(主任 桑谷祐顕)

1)平成28年度事業報告
センター4班は前年度に引き続き「教師研修会」の運営を担い、A群(基礎科目)1会場及びB群(実践科目)3会場、更にC群(応用科目)1会場で教師研修会を開催した。また反省会を行い、講義の内容や受講生の理解度を検討した。

(教師研修会)
B群第一会場・平成28年5月25日(水)〜27日(金)
於ホフィスネット会議室博多駅前、受講者29名
B群第二会場・平成28年10月5日(水)〜7日(金)、於フォレスト仙台
受講者33名
B群第三会場・平成29年3月24日(金)〜26日(日)、於叡山学院
受講者43名
A群会場  ・平成28年6月25日(土)〜27日(月)、於大正大学
受講者101名
C群会場  ・平成29年2月25日(土)〜27日(月)、於大正大学
受講者94名

(教師研修会反省会・模擬講義等の会議)
平成28年:6月27日(金)、9月15日(木)、10月28日(金)
平成29年:2月27日(月) いずれも於大正大学

2)平成29年度事業計画
今年度も前年度に引き続き、4班が教師研修会の運営の中心となる予定である。また研修内容の充実を目指し、カリキュラムの刷新にも取り組みたい。

(教師研修会)
C群第一会場・5月26日(金)〜28日(日)、於金沢勤労者プラザ
A群会場  ・6月24日(土)〜26日(月)、於大正大学
C群第二会場・10月4日(水)〜6日(金)、於郡山ビューホテル
B群会場  ・平成30年2月24日(土)〜26日(月)、於大正大学
C群第三会場・平成30年3月26日(月)〜28日(水)、於岡山コンベンションセンター

※研修会終了後、反省会と情報交換のための会議を随時開催する。

○各班混合
【プロジェクトチームE】(代表 吉澤健吉)
【平成28年度班会議の開催状況】
  平成28年度は下記1回班会議を開催。「比叡のこころ講座」開催概要等を企画立案。宗務庁の会議にはE研究員全員と教学部長、課長が出席した。
プロジェクトチームE班会議
(神28年4月27日(水) 於:宗務庁
出席者 吉澤健吉研究員、吉田実盛研究員、盪確鰭ЦΦ羂
    本年度は、平成27年度に引き続き一千年御遠忌を迎える恵心僧都源信をテーマに3回シリーズで開催することで合意した。フォーラムのたびに内容、運営について事務局とメールで打ち合わせする。
第13回「比叡のこころ」講座は佛教大学四条センターにおいて、講師に盪確鰭ЦΦ羂。『二十五三昧式』『六道講式』を講師が実演し吉田実盛研究員が聞き手となり解説していくことが決定する。
第14回「比叡のこころ」講座は平成28年10月2日に比叡山横川において試験的に現地ゼミナールを行うことが決定された。講師は盪確鰭ЦΦ羂が行い恵心堂・横川中堂・四季講堂を参拝しながらめぐる行程で決定する。
第15回「比叡のこころ」講座は平成29年2月5日佛教大学四条センターにおいて、講師に落語家露の団姫氏を招き落語「じごくのそうべえ」を依頼することが決定する。

【平成28年度の事業報告】
「比叡のこころ」講座を当初計画通り以下のテーマで年3回開催した。

‖茖隠害鵝嵌羆辰里海海蹇弭嶌
○テーマ:「輪廻のしらべ−六道講式」
○開催趣旨
  恵心僧都は比叡山横川で修行して『往生要集』を記し、浄土教の展開に大きな影響を与えた。第1回目は、比叡山横川四季講堂において恵心僧都から今まで語り継がれ行われている『二十五三昧式』『六道講式』の声明実演を行う。
○日時:平成28年6月12日(日)
12時30分受付 13時30分開会 15時30分終了
○場所:佛教大学四条センター
○総合司会 吉澤健吉研究員
○講師 盪確鰭ЦΦ羂   聞き手  吉田実盛研究員
○企画・主催:天台宗総合研究センター
○後援:京都新聞社
○当日の日程
12:30 受付開始
13:30 開会(開会挨拶:吉澤)
実演 「二十五三昧」「六道講式」
講師 実演者  高山良彦研究員
聞き手     吉田実盛研究員
15:30 終了
○広報
京都新聞社後援を冠したチラシ2000部ほど印刷。延暦寺、京都市内門跡寺院を中心に配布。また京都新聞、佛教大学四条センター、天台宗公式HP等で広報。
○今回の講座は、祖師先徳鑽仰大法会を展開している天台宗にあって、平成28年6月に一千年御遠忌を迎える恵心僧都源信をテーマに今年度の第1回目である。恵心僧都は比叡山横川で修行して『往生要集』を記し、浄土教の展開に大きな影響を与えられた。比叡山横川四季講堂において恵心僧都から今でも語り継がれ行われている『二十五三昧式』『六道講式』の声明実演を延暦寺一山戒光院住職盪確鰭ЦΦ羂が行い、聞き手の吉田研究員より、『二十五三昧式』『六道講式』の内容について問う形で進められた。六道の場面ごとにスライドや資料を用い、六道の迷いの世界の恐ろしさ愚かさを称えることで浄土へ往けるとする浄土思想を受講者に解りやすい言葉に置き換えて解説いただいた講座であった。
○参加者 120人程度

第14回「比叡のこころ」講座
○テーマ:「恵心僧都源信の足跡を訪ねて」
○開催趣意
恵心僧都は比叡山横川で修行して『往生要集』を著され、日本浄土教の展開に大きな影響を与えた。第2回目は恵心僧都源信が修行された比叡山横川を探索する現地ゼミナールを開催。
○日時:平成28年10月2日(日)
 13時00分集合 13時30分比叡山横川探索開始 16時00分終了
○場所:比叡山 横川
○企画・主催:天台宗総合研究センター

○当日の日程
13:00 JRおごと温泉駅に集合
13:30 比叡山横川探索開始
講師 盪確鰭ЦΦ羂
 横川諸堂参拝 弁天池→如法塔→横川中堂→恵心堂→四季講堂
15:50 探索終了
○広報
チラシ500部ほど印刷。過去受講の方にダイレクトメールでの案内。
○参加費無料
○今回の講座は、試験的に現地ゼミナールとして恵心僧都ゆかりの比叡山横川にて開催。講師を盪確鰭ЦΦ羂が行い、諸堂を探索参拝しながら説明いただいた。当初50名の予定であったが応募者が多く最終的に70名となるほど盛況であった。普段は拝観できない横川中堂内陣、恵心堂を参拝いただいた。恵心堂では参加者全員で「念仏法語」をお唱えした。参加者からは、大変貴重な経験ができたなど、有意義な講座になった。

○参加者:70人程度

B茖隠飢鵝嵌羆辰里海海蹇弭嶌続催
○テーマ:「極楽へ誘う落語の世界」
○開催趣意
今年度は、祖師先徳鑽仰大法会を展開している天台宗にあって、昨年6月に一千年御遠忌を迎えた恵心僧都源信をテーマに開催。恵心僧都は比叡山横川で修行して『往生要集』を著し、浄土教の展開に大きな影響を与えられた。第3回目は落語家であり、天台宗の僧侶でもある露の団姫氏をお招きし、仏教にまつわる創作落語を披露していただいた後、落語家と僧侶両方の視点から当センター研究員と対談した。
○日時:平成29年2月5日(日)
12時30分受付 13時30分開会 15時30分終了
○場所:佛教大学四条センター
○総合司会 吉澤健吉研究員
○講  演 露の団姫氏  (落語家)
対  談 吉田実盛研究員(当センター 研究員・叡山学院教授)
○後援:京都新聞
○当日の日程
13:30  開 会(開会挨拶:吉澤研究員)
講演と対談 ゲスト: 落語家 露の団姫氏
聞き手: 研究センター研究員(叡山学院教授) 吉田実盛、同研究員(京都産業大学教授) 吉澤健吉
15:30 終了
○広報
京都新聞社後援を冠したチラシ2000部ほど印刷。延暦寺、京都市内門跡寺院を中心に配布。また京都新聞、佛教大学四条センター、天台宗公式HP等で広報。
○参加費無料
○今回の講座は祖師先徳鑽仰大法会を展開している天台宗にあって、昨年6月に一千年御遠忌を迎えた恵心僧都源信をテーマに開催。恵心僧都は比叡山横川で修行して『往生要集』を著し、浄土教の展開に大きな影響を与えられた。第3回目は落語家であり、天台宗の僧侶でもある露の団姫氏を招き、仏教にまつわる落語『地獄八景亡者戯』を披露していただいた後、落語家と僧侶両方の視点から当センター研究員吉田実盛師と対談していただいた。吉田研究員より地獄・極楽について解りやすい言葉で説明があり、笑い溢れる講座であった。

○参加者数:100名

【平成28年度の反省点】
本年度は一千年御遠忌を迎えた恵心僧都源信をテーマに、これまでの対談形式での講座だけでなく、現地ゼミナールや落語の実演という新しい企画も採り入れて展開したが、参加者の反応は良く、今後も座学だけでない新しい取り組みも意欲的に企画していかなければならないと痛感した。

【平成29年度事業計画】
平成29年度は平成29年11月の相応和尚1100年御遠忌にあたり、年間テーマを「相応和尚」・「回峰行」とし、下記の3回の予定でシンポジウムを展開する。会場は佛教大学四条センターと試験的に東京会場を計画している。
○第16回「比叡のこころ」講座
平成29年6月下旬か7月上旬の日曜日
○第17回「比叡のこころ」講座
平成29年9月下旬か10月上旬の日曜日
○第18回「比叡のこころ」講座
平成30年2月中、下旬の日曜日

【プロジェクトチームF】(代表 大沢亮湛)
【平成28年度班会議の開催状況・事業報告】
 プロジェクトチームF班は、平成28年度より「法要儀式における布教に関する研究」をテーマに3年間の研究期間として始動した。
 今年度は「お盆」について研究会を重ね、天台宗寺院で布教の一助として利用いただける内容として『お盆のしおり』(シリーズ年中行事),鮑鄒した。
今後は「除夜・正月・修正会」「施餓鬼」等の発行を計画している。

1、日 時:平成28年6月22日(水)13:00〜15:00
場 所:大正大学1号館2階小会議室
出席者:大沢亮湛、土屋慈恭

2、日 時:平成28年9月6日(火)13:30〜15:00
場 所:天台宗務庁第5会議室
出席者:大沢亮湛、土屋慈恭、大塚善仁、大岡真祥

3、日 時:平成28年10月24日(月)13:00〜15:00
場 所:大正大学1号館5階1−5B教室
出席者:大沢亮湛、土屋慈恭、大塚善仁、小林順彦

4、日 時:平成28年12月16日(金)13:00〜15:30
場 所:大正大学1号館5階1−5B教室
出席者:土屋慈恭、鈴木行賢、大塚善仁、小林順彦

5、日 時:平成29年2月27日(月)13:00〜15:00
場 所:大正大学天台学閲覧室
出席者:大沢亮湛、小林順彦、大塚善仁、大岡真祥
オブザーバー 勝野隆広

掘ァ峩誼追嫦峺Φ羹蟶話会」及び「現代における宗教の役割研究会」(コルモス)への動き

・平成28年 9月29日「第15回教団付置研究所懇話会・年次大会」
テーマ「日々の信仰生活の中の平和−戦後70年から未来へ」
3研究所発表(於中山身語正宗大本山瀧光徳寺)
金光教教学研究所・曹洞宗総合研究センター・宗教情報センター
出席者 勝野隆広主任・長崎誠人研究員



・平成28年12月26〜27日
第63回「現代における宗教の役割研究会」(コルモス)
テーマ『宗教といのちを育む力』(於ANAクラウンプラザホテル京都) 出席者 長崎誠人研究員
      
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【前書き】
 天台宗総合研究センターも平成12年の開設以来17年が経過した。設置における当初の狙いは、刻々と変化する社会情勢に対応していかに宗門の施策立案の基礎的方向性を示せるかということであり、そのための情報収集と分析、そこから導かれる宗門の未来像を政策実施部門へ提言としてまとめあげる組織ということであった。極めて状況即応のフレキシブルな組織体として当面の課題に対して2乃至3年ほどのスパンで結果を出していくスピーディな組織体として考えてきた。我が宗門の経営規模は残念ながら潤沢な資金を持つとは言えない。限られた資金の中で最大限の効果を求めるならば、スピード感を以て課題に取り組み、いわゆるスクラップ&ビルドで進めて行くことが必要であると考える。この観点からセンターの現状を見るときはたしてこの要望に応えうる状況であるか今一度考える必要があろう。

【1班について】
 刊行作業が滞っている『新編天台宗の教義(二)』の制作計画が大幅に見直された。恵心僧都源信の教学へのアプローチを図り、小冊子をつくる当初計画が頓挫したのは残念だが、総合仏教としての天台宗の独自性を掘り下げて『宗報』で発表していくという新計画は『新編天台宗の教義(二)』につながる現実的選択であり、評価できる。また、教師研修会の主教材あるいは補助資料として編纂刊行し、極力早く出版の目標年次を定めたうえ、各回のテーマ、内容を十分に吟味して取り組んでほしい。

【2班について】
 人口減によって寺院経営が危機に陥るだろう地域を浮き彫りにした「少子高齢化と寺院運営」の研究成果は重い。この課題は当面する宗門の緊急課題であり、現地調査を含め、分析をさらに深めるため、研究体制を強化したい。分析結果に基づき、寺院がどう対処すべきかを考え、発信することが急務である。
 天台宗ならではのエンディングノートとして、「一隅を照らす」手帖の発想は素晴らしい。作成に際しては、一般信徒にとって、どれだけ使い勝手がいいか、という視点が大切である。パイロット版への反応を一般信徒からも聴取し、改良を重ねたい。この冊子が信仰の導きとなり、心の平安や前向きな生き方への助けになるような内容を期待する。

【3班について】
 公式HPで提供する情報を増やし、内容を充実させるべく、提案を続けてほしい。検討されている動画の発信もPR効果は高いだろう。また、効率的宗務管理の面から見ても研究を進めることは必須である。宗門としては、経費を惜しまず、積極的に推進していただきたい。

【4班について】
 教師研修会は僧侶・教師の人材養成を担う重要な研修制度であり、今後とも継続推進していくべきである。また、講師陣の養成という観点からも重要な事業といえる。しかし、依然として「情報量が多い」という受講生が目立つらしい。教え方の工夫を、さらに重ねる必要があるだろう。カリキュラムの見直しも懸案だ。受講生へのアンケートも踏まえ、講義内容の魅力をいっそう高めてほしい。

【プロジェクトチームEについて】
 「比叡のこころ」講座は、盛況が続いているという。現地ゼミナールや落語の実演といった新たな試みを取り入れた成果といえる。内容を収録した冊子も発行された。労を多としたい。現代社会が抱えるこころの問題をどう取り上げるかが、今後の課題であろう。また、限られたキャパシティーを解消する方法としてネット中継なども考えたらと思う。

【プロジェクトチームFについて】
 法要・経典・年中行事などを素材として檀信徒用向けリーフレット作成も既に5点となった。年中行事リーフレットの第一弾として「天台宗 お盆のしおり」が作成された。内容は簡潔にして要を得ている。仏教に根ざしたこの国の生活様式が失われていくなか、伝統の年中行事を再認識してもらう意味は大きい。シリーズ化が必要であり、宗から宗徒へのサポート事業として今後も継続していただきたい。リーフレットの有料化してはとの考えもあるが、基本は行政サービスと考えたい。

【まとめ】
 28年度の研究成果を見させていただいた。各班とも主任を中心に熱心に研究を進めていただき、貴重な成果をあげられたことに敬意を表する。
 しかしながら、社会の変化はさらにスピードを速め、宗門として対応すべき課題も山積している。信仰を中核にして形成されてきた檀信徒意識も次第に変化し、コンビニを使う感覚で寺院や住職との関係を考えることなども顕著になっている。葬儀や年回供養の簡素化は特に都市部で増加し、葬儀そのものを必要としないということも聞く。少子化は人口の減少としてすでに社会問題化し、加えて人口の都市部集中は「消滅地域」と称される人気のない山間部・農村部を出現させた。
 これに対して宗団は研修制度の充実によって、僧侶一人一人の教化布教力を高め、また末々の布教活動をサポートする行政サービスを充実していくことで対処してきた。もちろんこのことは重要で決して蔑ろにできないが、はたしてこれだけで激しく変化する社会に対応できるであろうか。例えば先頃話題になり議論を呼んだ僧侶派遣業のことも、営利目的という点を少し薄めて考えれば、この社会的ニーズを宗教活動の対象としてとらえる事はできないかとか、都市部の寺院と過疎地の寺院とのお互いに持ち合わせる欠点・利点を相互に利用しあうシステムの構築などが考えられる。
 これからの研究テーマに上記のような課題を取り上げ従来の概念に囚われない自由な発想で大胆な提案をすることこそが宗門にとって必要となる。

.センター長審査会総評

【第1班について】
恵心僧都一千年遠忌にあたる平成二十八年度中に、恵心僧都の『一乗要決』など、浄土教以外の側面を扱った“天台僧としての恵心僧都”に主眼をおいた意欲的な成果をまとめることに急遽予定の変更がなされたが、結局時間切れとなり、期待されていただけに残念な結果に終わってしまった。予定の変更はもっと早期になされるべきであった。
次年度からは予定を大幅に変更し、綜合仏教にこそ天台宗の独自性と存在感があるという基本的立場を提言しつつ、研究員が個別に分担して原稿を作成し、『天台宗報』に毎回掲載することにしたという。これは『新編天台宗の教義(二)』の出版を視野にいれた堅実な準備作業となるものであり、評価に値するものである。

【第2班について】
 人口減社会の到来に伴う寺院存続の問題は、宗門にとって喫緊を要する大きな課題である。この課題に応えるべく、第2班による少子高齢化の進展にともなう地方消滅と寺院運営に関する研究が着実に継続されている。本年は、日本創世会議発表資料による少子化という要因にもとづく人口減による将来人口推計からする地方消滅に関するデータに、現在の天台宗寺院の分布状況を重ね、都道府県別に「消滅可能性が高い都市(20歳〜39歳までの女性人口が50%以上減少し、人口が1万人未満となる地方自治体)」にある天台宗寺院の実数とパーセンテージを高い順に一覧表にする作業がなされた。また「消滅可能性都市(20歳〜39歳までの女性人口が50%以上減少するが、人口は1万人以上の地方自治体)」にある天台宗寺院の実数とパーセンテージが高い順に一覧表で提示された。これにより、現状の概要がいくらか見えてきた。
 次年度はこの結果を詳しく分析して、各地域の将来予測が報告されるとのことである。宗内の各方面からその成果が待たれている。
 また、天台宗ならではのエンディングノートの表題を「一隅を照らす手帖」とした着想は達見である。内容・目次も大旨できたとのこと、パイロット版の完成が待たれる。

【第3班について】
他教団のICT活用の現場の見学などを行って見聞を広めるなど、よりよい運用法のの研究に積極的に取り組む姿勢は評価できる。また今後も公式HPの改良・充実などに寄与するための提案の継続が望まれる。宗門の連絡体制や業務管理の効率化を図るためにもさらなる研究は必要である。せっかくの研究成果が予算上の制約によって空振りに終わることのないよう、一宗の配慮を願うところである。
【第4班について】
 一宗の僧侶・教師の人材養成を図る制度として、教師研修会は宗団にとって今や欠くべからざる枢要な存在になっている。毎回、一定の受講者数も確保されており、今後もさらに工夫を重ねて継続推進されるべきものとして宗内で広く認識されている。講師の先生方の努力に感謝するところである。ただ依然として、講義内容が盛り沢山すぎてついていけない、との受講生の声があることには一考が必要とされよう。

【プロジェクトチームE】
 公開講座「比叡のこころ」も順調に回を重ねて15回になったという。内容を収録した冊子も作成され、宗内寺院に送付された。恵心僧都ゆかりの地、比叡山横川を会場として、四季講堂の輪番経験者の盪確鰭Щ奸淵札鵐拭治家標Φ羂)を講師として開かれた講座では、山奥にもかかわらず70名もの参加者があり好評を博したという。仏教大学四条センターは京都市内中心部の交通至便な地にあり、広さも手頃で、この地の利を活かした会場を舞台とした研究員の工夫と努力、柔軟な発想に敬意を表したい。

【プロジェクトF】
 すでに檀信徒用の葬儀リーフレット、僧侶用の解説冊子を発刊しているが、リーフレットはその後も重版をかさねて好評である。また「通夜・葬儀のおつとめ」も好評で、すでに残部が無いものもあるという。
 この度、新しく年中行事シリーズの先陣をきって、簡潔にして要を得た「天台宗 お盆のしおり」が作成された。都市化と生活様式の変化の中で、まだ何とか命脈を保っているこうした伝統的な年中行事とその底にある大切な人々のこころを、檀信徒に再認識してもらい、若い世代に伝えていくためにも、こうしたリーフレットの存在意義は大きい。

【全体総括】
 ありがたいことに、一宗から総合研究センターによせられる要望と期待は多い。要請される課題は多岐にわたり、かつまた具体化し、その数を増してきた。
 研究班は四班から構成され、それぞれの研究テーマに沿って研究活動がなされているが、次々と出てくる新たな課題にスピード感をもって対応するため、各班横断的な研究員によるプロジェクトチームを構成して対処しているのが現状である。
 センターの研究員は、それぞれが自分の専門的なテーマを持つ研究者であったり、大学の教員であったり、教区の役職員であったりと多忙である。論文を書き、学術大会で研究発表をし、大学での講義や研修制度の講義とその準備、学生教育にも心をくだき、天台学大辞典の作成に従事し、教区の実務に携わり、そして自坊寺院の仕事もこなす。そうした怱忙な中にあっても、一宗の一員である研究員たちは今のところ責任感と意欲をもってセンターの研究活動にあたってくれている。まことに有難いことである。
 しかし彼らには、どうしても物理的に時間的な制約がある。宗務庁での班会議は予算上、また時間的に、年四〜五回ほどが限度で、全国から集合する研究員たちの会議は午後から宗務庁閉庁までの数時間しか持てない。したがってその成果を審査するに際しては、こうしたギリギリの条件の中での成果であることも顧慮する必要があろう。
 とはいえ、一宗がかかえる諸課題への対応策を考えるシンクタンクとしてのセンターの役割は重要である。またそのノウハウにたけた研究員の存在は貴重である。人材養成のための研究員の増員を図ることなども視野に入れつつ、何とかやりくりをしながら、宗門の要請と期待に応えるべく成果をあげていかなければならないであろう。

此ヌ斉への展望

 本年度の天台宗総合研究センター各班の成果を考える時、各班ともに宗門の付託に応えるべく着実な研究活動を推進した結果、一定の成果をあげたといえよう。
 見込みをあやまって年度内に成果をあげられなかった班も、『天台宗報』に随時分担原稿を掲載するという具体的かつ堅実な形へと方針を転換し、すでにその第一回目が「天台宗総合研究センター一班提言(法華円教 法廚搬蠅靴董愿径羹(鵝314号に掲載されるに至っている。このシリーズが一定数に達したときには全体を見直して「新編 天台の教義(二)」にまとめ上げるという段取りになっている。
 少子高齢化と寺院運営に関する研究を行う研究班では、、まずは少子化という要因にもとづく人口減による将来人口推計からする地方消滅に関するデータに、現在の天台宗寺院の分布状況を重ね合わせてみる作業を終わらせた。これから具体的な分析作業に進むという。また、「一隅を照らす手帖」と題する天台宗班エンディングノートのパイロット版作成が進行中だという。
 情報化社会への対応とその具体策に関する研究を行う研究班では、他教団のICT(情報通信技術)活用現場の見学研修や、ビデオ会議テストの実験などの試みが行われており、一宗の僧侶・教師の人材養成を図る制度としての「教師研修会」を着実に進めており、新しい講師も育ってきている。
 15回を数えるにいたった仏教大学四条センターでの公開講座「比叡のこころ」は人気講座として知られるようになり、宗門と一般社会をつなぐ絆として貴重な役割を果たしている。また、現場住職の布教ツールとしての各種リーフレットを作成する研究班では、4種類の『天台宗 通夜・葬儀のおつとめ』を作成し、いずれも2万6千部から3万7千部ほどの注文を受ける大好評を博したため、増刷を行っているという。また新たに年中行事シリーズのリーフレットの作成に着手した。
 しかりといえども、激変する現代の社会情勢の中にあって、その変化に対応しながら精神界を先導するという天台宗徒の責務を全うすることは並大抵のことではない。であればこそ、浄仏国土の建設という宗祖大師の本願を体して、揺れ動く人心と激動する社会に対応すべく、さまざまな課題に取り組み続けることが当研究センターのあるべき姿であろう。
引き続き各位による一層のご支援を切に望む次第である。
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